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          ―つばさ川柳128号 

酷使した五体牙剥く倍返し       宝納 徳一
展示終え独りぼっちの菊の鉢
幸福は富士を見ながら干す布団     堀内今一歩
新島は希望の煙日々立てて
膝笑い俺は苦虫秋の暮れ        蒔苗八十八
枯らすまいおらが自慢の青い森
オスプレイ出来る子なのに可哀想    若松 靖夫
またやるかいいとこ取りの辞めた人
柚子浮かべ南瓜も食らい生きている   岩崎 篤子
電線にがんじがらめの遠い富士
姉四人逝って送って歳の暮れ      上田 将子
内緒ごとだった米寿もやってくる
おもてなし美人が言えば効き目あり   木村  泉
おせちにもピンキリがあり世は厳し
宝くじ期待外れて缶を蹴る       佐原 利幸
中古車を電車利用に切り換える
伊勢参り神代を偲び正気湧く      鈴木  至
閑居して着る出番ないニュースーツ
正論を見えなくさせる多数決      末田 洋一
出張のみやげ妻から疑われ
知る権利スパイも叫ぶ知る権利     田所  健
目の手術世の見納めと覚悟する
国守る秘密守らぬ国はない       中井  極
ヘボ政治民より議員大事がり
回想へわれ健在と主役ぶる       濱田 喜己
花畑咲かせてほっとえびす顔
軍歌聴きながらオトコの昼支度     蜂巣  徹
役柄の所作で損するいいオンナ
ジジババは麻雀孫はネット狂      藤沼 智弘
カタカナ語溢れて老いに謎が増え
酒止めて未練心を無しとせず      願法みつる
満月になる程あばたよく映し

課題  『漏れる』     みつる選
防衛秘漏れれば国がつぶされる   藤沼 智弘
知る権利漏らさぬ秘密決めさせず  堀内今一歩
知る権利知りたい奴は洩らしたい  若松 靖夫
洩らすまい蟻の一穴国滅ぶ     蒔苗八十八
止めなくちゃ国の秘密と汚染水   中井  極
困るほど漏れる秘密のない我が家  蜂巣  徹
汚染水あちら塞げば又こちら    宝納 徳一
溜息を数えだしたらキリがない   岩崎 篤子
溜息を笑顔にかえて漏れる笑み   上田 将子
竜巻に雨も漏れ出す古い家     木村  泉
木漏れ日を受けて芽を出す日陰の子 末田 洋一
木漏れ日に老残の影見え隠れ    田所  健
秀 此処だけの話に尾鰭ついて流布   佐原 利幸
秀 歳なのか言わぬ誓いをふと忘れ   濱田 喜己
秀 中寿過ぎ下の話も気兼ねなく    鈴木  至
軸 天網は恢々壁に耳三つ       願法みつる

十一月下旬の某新聞に載った時事句です。サテ句意がお判りになりますか。世の中の時事はまさに急速転変です。その中には虚と実、揶揄と賞賛が綯い交ぜになっています。それにしても、掲載句には付記された注釈が無いと何を言いたいのか全く不明な場合があります。注釈があっても、一週間や一ヶ月も経てば全く通じない場合もあります。時事句は風刺とともに穿ちが求められますが。サアどうなのでしょうかね。
以下「掲載句」と(注釈)。
「だいじょうぶ痛くないよと鎌を研ぎ」(参院で可決されれば)=特定秘密保護法のことなのだがハテ。
「捩れない民が作った一本道」(日本版NSC法も成立)=国家安全保障会議設置法のことだが句意が不明。
「捜査などなければ開かずの貸金庫」(発言二転三転)=都知事の借金。一般句的な面白味もあるが中八。
「貸し借りのない人生にあるゆとり」(借用証公開)=都知事の借金。時事句と言うよりは一般句だが、平凡。
「状態と言うけどすでに常態化」(最高裁の一票判断)
「教科書が強化書になる恐れ」(検定基準改定)=右の二題は語呂合わせの狂句。意味不明句と字足らず句。
「久しぶり島の明るいニュース聞く」(われわれ)=とは何のことやら。作者と編集子だけの楽屋落ち句。
「門の外鳥打ち帽が立っていた」(平成の鳥打ち帽?)=鳥打ち帽の擬人化が凄い。特定秘密保護法の刑事。

次号課題は「役者」。課題句二句と自由句は三句をご投稿下さい。締切日は、二月末日です。