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    ―つばさ川柳 願法みつる編 (131号) 

ロマノフに替わりプーチン王朝か    若松 靖夫
合併市議員逮捕が十五人
振り返る長く短き自衛隊        上田 将子
母と子が夫送った入隊日
髪を染めカットも済んだ若返り     木村  泉
綿飴のおかわりをしてする秋祭り
お日様に早く昇れと明けの星      佐原 利幸
仲間でも一言が呼ぶ仲違い
断捨離の踏ん切りつかずちと自戒    鈴木  至
山動き寝耳の水で大被害
悔しさをあしたの糧にする日記     末田 洋一
仏壇の母の笑顔に癒される
尖閣の空が気になる秋の暮       田所  健
今の世に欠けたるものは江戸しぐさ
声色でわかる女房の話先        中井  極
ごまかして泣いて喚いて職追われ
いたわりが甘えに転じ老いの坂     濱田 喜己
まだまだと身辺整理はかどらず
面白い蝉でワシワシワシと鳴く     蜂巣  徹
ゆとりなどない身が焦るボランティア  
すり寄って度胸試すか中国機      藤沼 智弘
試される自公連立自衛権
オレオレをまんまと躱し妻自讃     宝納 徳一
不祥事の頻発老いの歯が軋る
毎食後薬飲んでも句が出来ず      堀内今一歩
猛暑見舞写真の妻に語りかけ
親知らずやっと抜けたか傘寿過ぎ    蒔苗八十八
さよならと言いたくもない日が暮れる
カネだけが諸行無常を受け入れる    願法みつる
ロボットのくせに論語を説いてくる

課題  『用 心』      みつる選
  帰化無しの参政権はご用心     若松 靖夫
  用心に用心重ね墓穴掘り      蒔苗八十八
  集団で用心集め国護る       中井  極
  親友の解剖マニアご用心      藤沼 智弘
  用心の二文字躍るわが国土     濱田 喜己
  用心と言われていても騙される   田所  健
  油断大敵いつも後手後手危機管理  宝納 徳一
  国防の用心不要識者論       堀内今一歩
  用心の一つで無事の電話詐欺    上田 将子
  病んで知る転ばぬ先の杖の用    鈴木  至
  寒の夜火の用心に有難う      木村  泉
秀 カーナビがあっても道を聞く車   末田 洋一
秀 用心が過ぎて足腰萎えて行く    蜂巣  徹
秀 一日に一合のみとする無病     佐原 利幸
軸 他人様の呆けた話に身構える    願法みつる

 「自由句と課題句について」―3
 川柳各種吟社が発行している柳誌での名称は様々ですが、同人集や同人欄があり、投句は通常無選考です。同人というその柳誌の誌風に相応しいとして認められた同人方の作品として、独自性が尊重されます。
 一方、吟社という格式ではなく同好会的・勉強会的な組織では、お仲間の句をそのまま同人句と同じように無修正で載せることもあります。
 これら右の二者は競吟ではありませんから、投句された句の優劣や良否は問われません。句の姿は自由句であり雑詠句です。

 自由句でありながら、無審査ではなく、選考されて誌面に掲載される部分があります。所謂雑詠選です。
 ここは吟社所属の会員、即ち同人も誌友もが等しく投句できます。選者には通常、その吟社等の発行責任者があたります。会員には予め投句数を示されます。掲載数即ち投句からの選考句数は、句の良否を選者が判断します。ですから投句がそのまま全て掲載される訳ではなく、選考され、没になる句もある訳です。
 その意味から、矢張り作句歴の長い柳人の句は多く抜けやすく、初心者の句は少なくなりがちです。ここが試練の場になる訳です。先輩方の句と自分の句を比べながら、川柳眼を養ってゆくことになります。多読多作はその意味で活きてきます。この雑詠欄はあくまでも雑詠句が対象です。
 六句を投句して五句から三句、十句投句して九句から五句などが抜かれて掲載されます。この場合、掲載された句は公になる訳ですが、投句者としては、没になった句こそ勉強の対象になると言えます。何故選者は抜かなかったのか。他の掲載句と比較するところに句眼向上のヒントがある筈だからです。

 さてここからは自由句(雑詠句)とは異なる課題句について考えなければなりませんが、次回にします。

 次号課題は「楽 観」。課題句二句と自由句は三句。締切日は十一月末日です。掲載は一月号になります。