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    ―つばさ川柳 願法みつる編 (132号) 

名優が教えてくれた人の道  (初参加)谷井 修平
毒を盛る婆に比べりゃ良い女房
飽食の胃はゴミ箱の今年餅       岩崎 篤子
謡い初めドス効く声になっていた
秋場所もテレビのどかに昼下がり    上田 将子
紅葉葉を揺らす小鳥も冬の前
生まれつきソプラノなのに褒められる  木村  泉
床の中気だけもんでる歳の暮れ
闘病のか細い腕に太い針        佐原 利幸
まだ先と慢心の果て刻が過ぎ
酒は毒だと準備せぬ鬼の妻       鈴木  至
足熱の習い忘れて風邪に伏す
飲み込んだ本音が漏れる酒の席     末田 洋一
選挙より期待掛けたいジャンボくじ
思いやり心伝える傘かしげ       田所  健
童心に戻って騒ぐリンゴ狩り
観劇と団扇が招く辞任劇        中井  極
国会に閑古鳥鳴く選挙前
日暮しが平凡だから落ち着ける     濱田 喜己
勝手知る基地も久しく他所の人
乞われても振り込む程の金はない    蜂巣  徹
おーいお茶ボトルが自作自演する
見廻せばみんなスマホを撫でている   藤沼 智弘
カレンダー休みばかりが目立ちます
大義など吹っ飛ぶ師走総選挙      宝納 徳一
長生きはしたし晩節守りたし
遅れてはならぬと阿蘇も化粧する    堀内今一歩
人身事故真似するように増えてくる
民主党重箱つつき団扇出す       蒔苗八十八
先達が夢で誘いの冥土旅
ペナルティー慰安婦像のお買い取り   若松 靖夫
腹立つがヘイトスピーチいただけぬ
ギブアップだけは素早い意気地なし   願法みつる
抵抗は無駄達磨でも歳は増え


課題  『楽 観』      みつる選
   楽観が楽観を呼ぶ未来の図     蜂巣  徹
   国防に楽観だけは禁物だ      蒔苗八十八
   楽観が許す原発再稼働       中井  極
   この位いざ始めたらあれまさか   若松 靖夫
  楽観も過ぎれば悲観待っている   藤沼 智弘
   後輩の後ろ姿に任せきる (初参加)谷井 修平
   血圧へ楽に構えて叱られる     上田 将子
   行けるはず結果意外な穴に転け   佐原 利幸
   のほほんと送る気楽な第二章    末田 洋一
   紅葉狩り噴火見るとは思わずに   堀内今一歩
   世の中は何とかなるで墓穴掘る   宝納 徳一
  世のことを他人事だと楽に観る   木村  泉
秀 快気の日近いを信じ医者通い    鈴木  至
秀 世の中を甘く見過ぎて痛手負う   田所  健
秀 老いてなお背筋を伸ばし気が満ちる 濱田 喜己
軸 迷子札下げて自由な凧になる    願法みつる


「自由句と課題句について」―4
 さてここからは自由句(雑詠句)とは異なる課題句について考えます。
 「課題句」は題詠とか課題吟といいますが、つばさ川柳の課題が求めるものと同じです。
 与えられた課題に添って作者の存念を詠むことであり、句会や大会などでは参加者が同一の課題、土俵で取り組む作句です。これは川柳が「前句付」から出発した形態と同じで、所謂競吟の伝統的な作句法です。
俳句では当季雑詠が主体であろうと思いますが、一部には兼題を示しての競吟も見受けられます。
 「課題句」は課題が主役ですから、作者の視点即ち句材の根拠が示されます。しかしその視点の先にある句姿の発展即ち句想には、無限の可能性があります。課題そのものに意識が集中したのでは、句に拡がりが無く単なる説明句になってしまいます。
 「課題句」は競吟ですから、作品について他者と競い優劣を求めます。ですから平凡な説明句や情景句では勝負になりません。参加者の発想が同一になる傾向も否めず、所謂同想句になってしまい勝ちです。
 句の優劣を判定し順位を決める役は、選者が行います。選者がどの様な姿勢で選句をするのだろうかと考えれば、作句の努力方向も理解できると思います。
 課題数は句会や大会の規模によりますが、一句から五・六句あるいは八句程が一般的です。
 参加者数は、吟社・結社などの句会では、十数名から百名近くなりましょうし、大会では数十名から数百名に及ぶこともあります。
 課題に対する選者も一人選(単独選)から二人選、あるいが多数複数選がありますが、一般的には一人選が多いようです。句会では互選という方法もあります。
 課題当たりの投句数は二句から三句吐が多いです。
 そしてわがつばさ川柳では、一課題・二句吐・一人選で進めております。(あと数回続きます。)

 次号課題は「旅 行」。課題句二句と自由句は三句をご投稿下さい。締切日は二月末日です。