ニュース2012年4月6日



松島基地、防災拠点に


 4月7日付けの三陸河北新報社は、副題「訓令再開は段階的に 谷井司令が会見/」と題し、松島基地司令の記者会見の様子を伝えています。

 内容は、「航空自衛隊松島基地の谷井修平司令(55)は5日、昨年12月の赴任後初めて会見を開いた。東日本大震災の津波で練習機などが壊滅的となった状況を踏まえ『訓練再開は段階的に行う。航空機配備は予算的な問題もあり、震災前と同様の体制を敷く見通しは立たない』と述べる一方、『基地を大災害時の防災拠点と位置づけ、敷地内のかさ上げによる津波対応を図る。空路確保による救援物資輸送を展開したい』と強調した」と、基地司令の意気込みを伝えました。

 続けて訓練及び津波対策についても言及し、「訓練の完全実施時期は言及しなかったが、『被災した18機のうち6機を今後4年ほどで修復する予定だ』とした。段階的に移行する訓練に関して『訓練の頻度は震災前に比べて格段に少なくなるだろう。(航空機騒音に対する防音設備が整わない)応急仮設住宅の被災者には十分配慮して進めたい』と理解を求めた。
 津波対策では『東松島市は3線による多重防御を計画している。基地としても2年以内に駐機場や格納庫を3〜4メートルの高さでかさ上げするほか、簡易高台も設ける。これらを有機的に結合させていく』とし、地元自治体と同一歩調を取り、防潮堤機能を構築する考えを明らかにした」と伝え、時間がかかるもののの地元と強調して進む考えを伝えています。

 最後につばさ会会員も気になる航空祭については、「震災で昨年は中止となった同基地の航空祭については『全国から大勢の見学者が訪れる。災害時の避難誘導を考えれば、まだ防災機能が整わない現状での開催は難しい』との判断を示した」ということです。基地の現状と将来計画の狭間で基地司令の苦悩がうかがえる発言だと思います。

 記事は最後に谷井基地司令の略歴について紹介しています。「谷井司令は横浜市出身。航空総隊司令部防衛課長や航空幕僚監部首席法務官、第1輸送航空隊司令、ポーランド防衛駐在官などを歴任。松島基地にはこれまで3度勤務している。」

 基地司令の気が休まるのはまだだいぶ先となりそうです。BIも遠く福岡の地で頑張っています。基地司令及び基地隊員の頑張りに声援を送りたいと思います。一刻も早い復旧をお祈りいたます。


                   
                       H220821 BI50周年記念の植樹「友情」


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http://www.sanriku-kahoku.com/news/2012_04/i/120407i-kiti.html