東日本大震災は、30年間に起こる確率は99%と言われていた。着任以来、地元の4つの慰霊碑を訪問する際に周辺地域の波の到達地点等の見学を通じ、過去の津波被害の大きさは承知していた。その上で、これらの災害に備えるべく、ケーススタディ、津波の対処訓練、対策等を練っていた。
2010年のペルー沖地震では津波対処の実働訓練を実施し、12時には全機を小松に退避させた。このときの津波の高さは90cm。これで津波発生後、誰が解除を発令するか等の問題があることが分かった。この時に、隊員は隊員自身の判断により対処するとともに、ワンアクションだけとって退避することを決めていた。
こういう状況下で3月11日を迎えた。警報発令はあったが、いつ、どのような大津波が来るかは不明だった。
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