【自衛隊観艦式2015】

 平成27年10月18日(日)、「海を守り 明日へ繋ぐ」をテーマに自衛隊観艦式2015(2015 FLEET REVIEW)が実施されました。観閲官は内閣総理大臣、主催者は防衛大臣、実施責任者は海幕長、執行者は自衛艦隊司令官、そして支援部隊指揮官は横須賀地方総監です。


 出航前、くらま艦上では、中谷防衛大臣、麻生副大臣兼財務相らの乗艦に併せ、儀仗、栄誉礼が実施されました。





 観閲式に先駆け、9月10日に来航したばかりの米空母ロナルド・レーガンが登舷礼で航行。艦上は、厚木に展 開していたF-18E/FやE-2Dで満載。
 日米間の緊密さとともに何か政治的アピールも示唆しているようでした。


 総参加艦船は36隻、うち自衛艦23隻からなる艦隊が一列縦隊で航行し、順次観閲を受けます。航空機の観閲・祝 賀飛行は海自16機、陸自4機、そして空自F-2とF-15各3機、計6機の全26機に加え、CV-22オスプレイとP-8A 対潜哨戒機、各1機が祝賀飛行を実施しました。




 LCACが水煙を上げて観閲走行












 P-1×2機による観閲飛行(右)









 オスプレイの静かな飛行に驚く






 艦艇、航空機の観閲・祝賀飛行の後、艦隊は反転、祝砲発射、戦術運動、潜水艦の潜航・浮上、LCACの高速航走 、ミサイル艇高速航行 IRデコイ発射と続きます。そしてここから航空機の展示に移り、P-3C対潜爆弾投下、 P-1によるIRフレア発射と続き、そして最後はブルーインパルスによる飛行展示で締めました。





 相模湾に現れた大きなさくらに歓声とカメラの砲列が。








 この他、招待国海軍としてオーストラリア海軍「スチュアート」、フランス海軍「ヴァン・デ・ミエール」、イ ンド海軍「サヒャリド」、韓国海軍駆逐艦「デ・ジョヨン(大祚栄) 」が参加しました。

 観閲官安倍晋三首相は、「くらま」艦上から、「本日の観艦式に臨み、堂々たる艦隊、整斉たる航空機、そして高い 練度を示す隊員諸君の凛々しい姿に接し、自衛隊の最高指揮官として、大変心強く、頼もしく思います」等と訓示されました。その中で、新田原でスクランブルに上がったF-4が、目標機を発見したものの再び基地に帰ることがなかったことにも触れ、その「強い使命感と責任感」を讃えられました。

 首相訓示はこちらからご覧下さい。


 観艦式での展示は2回目となるブルーインパルスの展示飛行は非常に好評でした。演目は、リーダーズベネフィ ット、デルタロール、ソロのナイフエッヂ、さくら、ファンブレイク、サンライズ、そしてキューピッドでした。演目の組み立て、演技、申し分のない内容でした。これを楽しみに来たという家族連れや、また、ご子息が海自隊員という家族らは、アンケート用紙に「ブルーインパルスが素晴らしかった」と書くと話していました。それでいいですよ、たぶん。

 海自は、北朝鮮によるミサイル発射のおそれもある中、限られた隻数と訓練時間の中で、見事な観艦式を披露したと思います。幸運な招待者、平成24年の倍の約16万通から選ばれた1万人が観閲式を見学しました。 自衛隊のドラマやアニメの影響もあると海幕は分析しているようです。



 帰路、きりしま艦上では、ラッパ吹奏、手旗、装備品展示等が行われました。







 横須賀に停泊中の、手前はインド海軍「サヒャリド」、向こうは仏海軍「ヴァン・デ・ミエール」





 本観艦式の見学にあたり横須賀水行会A氏のご支援を受けました。末尾ながら、改めて感謝申し上げます。有り難うございました。

                            (画記:n-alfa)